8月21日(日)に開催された第4回目のバーチャルサファリ、今回はトラッキング(動物の見つけ方)の極意について学んでいきます。

サファリガイドさんたちは一体どのようにして動物たちを見つけているのでしょうか?

南アフリカの国家資格を取得し、サファリガイドとして活動する太田ゆかさんがサファリカーに乗って野生動物を探しながら案内してくださいます!

 

トラッキングスタート!

まずはバーチャルサファリの朝、ゆかさんが見つけた足跡を見せてくださいました。

さて、これは何の足跡でしょうか?

蹄がなく指が4つ。

ということは草食動物ではないということがわかります。

次にイヌ科かネコ科か見てみましょう。

手のひらの付け根部分で見分けます。

どうやらこの形はネコ科のもの。そうなるとチーター、ヒョウ、ライオンに絞られます。

その後大きさや爪の状態などを見ていき、これがヒョウの足跡だということがわかりました。

足跡の間隔からこの足跡の持ち主はゆっくり歩いていた模様。

それなら進行方向にある水場に向かったのではないか?と推測しました。

今日はヒョウに会えるかも?期待を胸に水場の方に向かって行きましょう!

野生動物を探すための様々なヒント

水場に向かう間にも動物たちを探す様々なヒントがあります。

前回に引き続きまたまた見つかったゾウのうんち

ちょっと湿り気があるのできっと昨日の夜のものだろうとのこと

また、少し大きめのものと小さいものが一緒にあったことから小さいものは赤ちゃんのもの。赤ちゃんと行動しているということは大人のゾウはメスだということがわかります。

ゆかさんが手で持って運んできたこともあり、チャットからは「匂わない?」という質問が…。気になりますよね。

実はゾウは草しか食べていないということや、消化をほとんどできないことから、乾いていればそんなに匂いはなく発酵した草のような匂いがするそうです。

※一般的には野生の動物のフンを手で触ることは寄生虫などの関係でやめた方がいいそうなので気をつけましょうね

 

しばらく進むと今度はフクロウが木のかげにとまっているところを発見。

もっとよく見ようと近づこうとすると警戒心の強いフクロウは飛んで行ってしまいました。

それでも近くでは小さな鳥たちがずっと鳴き続けています。

肉食のフクロウに襲われないように仲間たちに合図を送っているのだそうです。

そうなると、姿は見えなくても近くに隠れているのだろうと推測ができます。

残念ながらフクロウに近付くことはできずにいると、今度はリスを発見。

リスもフクロウがいると騒いで仲間に合図を送るのですが、今はだまって日に当たりながら体を温めています。どうやらこの近くにはフクロウはいないようです。

トラッキングは動物の気持ちになることがポイント

さらに水場に向かって進んでいきましょう

実はゆかさん、昨日ヒョウがインパラを仕留めたところを目撃したとのこと。

ヒョウも人間と同じように食事をすると喉が渇くはずなので水場を重点的に探せば見つけられるのではないかと推測しています。

「トラッキングには動物の気持ちになることが大きなポイント」と教えてくださいました。

五感を使うのも大切。

例えば、ヒョウもマーキングを行うそうなのですが、その匂いがバター味のポップコーンのような匂いなんだそうです。

サバンナでポップコーンの香りがしてきたらヒョウが近くにいるのかもしれないですね。

また、サファリガイドさんが動物を探すときはチームで行っているのだそうです。

サファリカーで移動する人もいれば歩いて動物の痕跡を探す人もいて、みんなが連携して動物を探しています。

そういった協力のおかげで私たちも野生動物に出会うことができるんですね。

あの大型草食動物も!

もうしばらく進んでいくと、葉っぱを食べているキリンに出会うことができました。

さてこのキリン、オスでしょうかメスでしょうか?

キリンの雌雄の見分け方、知っていますか?

ツノに注目!ツノの先に毛があるのがメス、毛がなくなってしまっているのがオスなんだそうです。

もともと生えないわけではなく、繁殖の時期などにメスをめぐってオス同士が首を激しくぶつけ合って戦うので毛がはげてしまうからだそうです。

今回見つけたキリンはツノをみるとオスのようです。どうやら1頭でいる様子。

チャットからは「キリンは群れでいるものではないの?」という質問があったのですが、キリンはその時々で違って1頭の時もあれば群れでいることもあるとのこと。

メスの方が仲間といることが多かったり、決まった仲間でよく一緒にいる仲良しグループのようなものがあったりするそうです。人間みたいで面白いですね。

しばらく進むと別のキリンが。

ここでクイズです。このキリンはオスでしょうか?メスでしょうか?

会場もチャットもメスと答えた方が多数。

ツノを見てみると毛が生えています。このキリンはメスのようですね。

脚を広げていますが、地面に落ちている何かを拾っている様子。

よく見えなかったのですが、どうやら骨を拾っていたようです。

キリンはカルシウムが足りない時などに骨を飴玉のようにしゃぶって補給するそうです。

この光景を見られるのはとても珍しいことだそうです。リアルタイムでそんな現場を見られるのはバーチャルサファリならではですね。

そして、キリンの近くには他の草食動物が一緒にいることが多いというお話が。

背が高く遠くまで見渡すことのできるキリンの近くにいると、肉食動物が近づいてきた時に早く気が付くので逃げることができるという理由だそうです。これも厳しい自然の中で生き抜く野生動物たちの知恵ですね。

そして、近くを探すとやっぱり!シマウマが草を食べているところに出会うことができました。

ガイドさんたちは動物たちのこういった習性をよく知っているからこそ野生動物を見つけられるんですね。

 

いよいよ終わりの時間が近づいてきてしまいました。

空をみると無数のハゲワシが旋回しながら飛んでいます。

ハゲワシは死肉を食べるので、ハゲワシの飛んでいる下にはもしかしたらヒョウなどが食べたあとがあるかもしれない。という探し方もできます。

第2回目のトークセッションでも学んだように、ハゲワシは絶滅危惧種に指定されており、今飛んでいるのもみんな絶滅危惧種の貴重な鳥たちなのだそうです。

人間が他の野生動物を殺すために用意した毒をもられた肉のせいで絶滅危惧種のハゲワシたちも多く犠牲になっていることを思うと、自然保護とひと口に言っても現地の人たちとの共生など難しい問題なのだと感じます。

さて、冒頭から追ってきたヒョウですが、ヒョウが好んで水を飲みに来るという水場を重点的に探したもののうまく隠れてしまっているのか見つけることができませんでした。

それでも、動物の探し方や見分け方、意外な習性まで盛りだくさんのお話を聞くことができて学びの多いツアーとなりました。

会場では熱心にメモを取る小学生の姿も見受けられました。

ツアー中にいただいたご質問

Q:千葉市動物公園にヒョウはいますか?

A:ヒョウはいませんがチーターはいます。爪など見てみてほしい(千葉市動物公園スタッフさん)

Q:乾季と雨季で見られる動物は違いますか?

A:種類は変わらないけれど、見られるものが変わります。インパラなどの草食動物は夏に一斉に出産するので赤ちゃんを見ることができます。一度にみんなで出産すると肉食動物に襲われたとしても全滅することはないので種の保護につながっています

Q:ヒョウの好きな木はありますか?

A:マルラという木が好きで、木の上で食事をしたりすることもあります。そうすることでほかの動物に邪魔されることなくゆっくり食事ができます。この木が好きなのはヒョウだけではなく、マルラの実はゾウも大好き。実は人間もこの実が好きでお酒に加工されたりもしています。

Q:人工的に水場を作ったりはしないのですか?

A:以前干ばつの時に作ったことがあります。しかし、水場がないところだからこそ生きていけた草食動物が、水場ができたことによってやってきた肉食動物に襲われることも。また、水場を求めて移動が長くなることで弱い個体が亡くなっていたけれど、移動の時間や距離が短くなってそのようなケースが減りました。それだけでなく多くの時間やエネルギーを食べることや繁殖に費やすことになり、象の数が増えて生態系に影響が出てくるかもしれません。生態系のバランスを取ることが大切。

水場を作るのも難しい問題と感じています。

Q:食べ物に困ったときに人も虫を食べたりするのですか?

A:人間は基本的に虫を食べたりはしないけれど増えすぎた動物(インパラなど)を食べることはあります。ただ殺すのではなく意味のある使い方をしています。また、高級食材になっているイモムシがいて、パーティーで食べることがあります。強烈なニオイがするけれど、現地の人達は大好きなんです。

また、会場からは

どうやって追跡するのかストーリーが見られたのが楽しかった。

メジャーな動物だけでなく小さな動物たちの名前も知ることができて勉強になった。

動物と植物の関係性などもわかった。

動物を見た時に見方や感じ方も変わるかも。

といったご感想も。

下の写真はキンムネシトドというスズメに似た鳥。胸のあたりの毛が金色でとても綺麗なんだそうです。見逃してしまいそうな小さな鳥や動物のことも教えていただけるのはとても楽しいですね。

ゲストスピーカーの方からも

サファリでガイドさんがどのように動物を探しているかの追体験ができてよかった。

日本に暮らす野生動にも目を向けてみてほしい

というご意見もいただきました。

他にも様々な質問やご意見が飛び交い全てご紹介することはできませんが、今回も楽しく多くの学びを得ることができました。

前回までのおさらいで理解が深まったり新しい知識がどんどん増えて、動物園で動物を見るときにもきっと見る目が変わりますね。

さて、次回は今回の質問にも出てきた虫や鳥など小さな生き物にもスポットを当てていきます!どんな生き物たちに出会えるか?どんなお話が聞けるのか?楽しみですね。

 

次回開催のお知らせ

9月11日(日)13:30~15:30
【オンラインサファリ】
・現地に生息している虫や鳥など、小さな生き物にスポットライトを!
・小さな生き物から始まる命のつながり
・異種間の共生関係

参加者特典

千葉市動物公園会場 参加者限定となります

お申込み

お申込みは外部サイト(Peatix)よりお手続きください。

【9/11(日)】千葉市動物公園×太田ゆか ”Live Safari from South Africa”<オンラインサファリ> | Peatix

①千葉市動物園<会場集合型> ②オンライン参加(ZOOM配信)いずれか選択してお申込みください。

ゲストの皆様のご紹介

8月21日ご来賓・ゲストスピーカーの皆様のご紹介です。

画像をタップしてご覧ください

8/21開催 ご来賓・ゲストスピーカーのご紹介 | MAKUHARI PLAY (makuhari-play.jp)

イベントについて

みなさまから頂いた参加費の一部が、クルーガー私営保護区の野生動物保護と、環境保全活動にあてられます。

主催:幕張PLAY株式会社
企画:千葉市動物公園
協力:公益財団法人イオン環境財団

お問い合わせ

info@makuhari-play.jp

 

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